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- 「お客様は神様」って・・・そんなわけない。
たまに「お客様は神様」という言葉を耳にすることがあります。
お客様は本当に神様みたいな崇めるような存在なのでしょうか?
マーケティング的観点からみると横柄な態度のお客様やクレーマーといった厄介な客にも公平に接していると売上速度は確実に落ち込みます。
誹謗中傷などが立たないよう、また優良客の手前、丁寧な対応をする建前は必要です。接客業などの場合はなおさらですね。
確かに「経営はお客様が握る」という考え方もできますが結果論であり、マーケティング的には顧客は選択すべきで、売上を伸ばすためには「優良客を増やす」ことが重要になってきます。
コトラーの顧客第一主義は「優良顧客第一主義」です。
企業やお店がニーズに合ったサービスや商品を提供することでお客様の「困った」を解決し、満足してもらう、その対価としてお金を頂くということがお客様にとって「良い会社やお店」であり、
提供する商品やサービスの対価という意味では対等な関係がお互いにとって理想的です。法的にも契約上の対等な立場です。
つまり提供されるサービスや商品に満足している(必要性を感じている)優良顧客は「お客様は神様」というような関係性は望んでいないはずです。
お客様はサービスや商品の「価値」の対価としてお金を支払うため、
提供される商品やサービスで「価値」が得られないのであれば購入したいとは思わないので顧客にはなりません。
お客様に「価値」を提供できない企業やお店が「過度なごますり営業」で
「お客様は神様」と勘違いした横柄な客を集めてしまい、不安定な経営状況に陥っているケースが考えられます。
頑固おやじのラーメン屋が選択する優良顧客
スープを残すと怒られる、美味しくて有名な頑固オヤジのラーメン屋の話を聞いたことがあります。
お金を支払ってその対価としてサービスを受けるのは当然の権利ですので、
気分の悪い対応をされて期待通りのサービスを受けられないのであれば、
返金してもらいたい気持ちにもなります。クレームにもなりお店の評判が落ちることも予想できます。
あまり一般的でない店独自のマナーがあるのであれば注文する前、入店する前などに予め客が求めるサービスなのかどうか分かるように説明が必要ですね。
しかし、やり方に多少問題があったとしてもラーメン屋のオヤジが「客を選択する」という思考は実はマーケティング的には理に適っているともいえます。
圧倒的な味のクオリティやブランディングなどの差別化ができ「特定の顧客に価値を提供できている」場合には強烈なファンが生まれる可能性があるためです。
その特定の顧客こそがこのラーメン屋にとって経営を支える「優良顧客」ということになります。
※優良客を逃さないために、その他の顧客に売らない戦略を「選択的デ・マーケティング」と言います。京都の料亭の一見客をお断りするのもこの選択的デ・マーケティングです。
「お客様は神様」の出所は?
「お客様は神様」という文化は日本だけのもので、海外では見られません。
「お客様は神様」の出所は歌謡歌手の三波春夫さんの言葉のようです。
三波さんにとってのお客様とは「聴衆・オーディエンス」のことで一般に言う企業やお店のお客様とは意味が違います。
(参考:https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html)
お客様とはどういう存在?
それではお客様(優良顧客)とはどういう存在なのでしょうか?
前述のように、本来商品やサービスを提供すべき優良顧客は対等な関係を望んでいるため、
お客様は「神様」などではなく大切な「友達」と考えます。
(専門性のある業種によっては逆にお店や企業側が上の立場、「顧客の先生」であることが優良顧客には求められているかもしれません)
友達であれば何とか役に立ちたい、困っている事や悩みを解決してあげたり親切にして喜ばせてあげたいと思うのは当然ではないでしょうか?
つまり友達である顧客に対して、自然と良いサービスや商品を提供できるようになるはずです。
また、お客様から見てもお店や企業は「友達」ですのでアフターフォロー営業にも同じようにこの顧客心理を利用することができます。
マーケティングではアフターフォロー営業の基本は「セールスするのではなく気遣いやお伺い」です。DRMやリードナーチャリングではよく耳にしますね。
何かお願いする時(商品を買ってもらいたい時)だけ電話してくる友達なんて嫌がられても当然です。
まずはDMや電話、訪問などで気遣いやお伺いをし、コミュニケーションを継続して信頼関係を築いていくことが重要です。
信頼を得ることでお客様にとって信頼できる「友達」となり、お願いごと(セールス)にも耳を傾けてくれる可能性も高くなります。
お客様は「神様」ではなく大切な「友達」と考えましょう。
(※本ページはプロモーションが含まれています。)
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