利益は「選ぶ」で決まる:顧客を選び、仕事を選んで薄利多忙から脱却 16.02.24  (更新: 

利益は「選ぶ」で決まる:顧客を選び、仕事を選んで薄利多忙から脱却

【保存版】利益を伸ばすには「顧客と仕事を選ぶ」|値下げに頼らない価格戦略とLTV思考

売上は増えているのに、なぜか現金が残らない――その多くは「安い仕事を断れない」ことから始まります。忙しいのに儲からない状態は、人もお金も疲弊させ、投資や営業の時間をさらに奪います。逆に、"誰の、どんな仕事をやるか"を決めるだけで、同じ稼働でも利益は大きく変わるのです。

安い仕事の連続は"薄利多忙"──機会費用が一番高い

物販でいう薄利多売に近い状態が、受託やサービスでも起きます。単価の低い案件を積み上げるほど、良い案件への対応が遅れ、学習や改善に回す時間も失われます。ここで使いたいのが、シンプルな指標です。

実質時給(EHR)=(売上 − 外注/材料などの変動費) ÷ 実作業時間

一定の下限(例:◯◯円/時)を割る仕事は断る or 条件を見直す、と決めておきます。

"余裕があるときだけ、戦略目的で安い案件を試す"のはOKです(新領域の学習、実績づくり、紹介ルート開拓など)。ただし例外はあくまで例外。恒常化は禁物です。

価格は「価値のシグナル」──安売りでブランドは痩せる

多くの顧客は、価格から品質を推測します。理由なく定価を下げると、価値のシグナルまで弱くなります。一度下げた価格を戻すのは難しく、頻繁なセールは「安くなるまで待つ」行動を招きます。

割引を使うなら、"価格フェンス"(条件付きの値引き)で設計しましょう。例えば「前払い」「長期契約」「オフピーク(閑散期/平日昼)」「セット/ロット」「紹介経由」など、コストが下がる条件と交換に値下げをする。そうすれば、価値の毀損を最小化できます。

"流行客"ではなく"優良客"を増やす──顧客を選ぶ基準

値引きに過敏で、セール時だけ反応する層は短期の売上には役立つ一方、長期利益(LTV)には結びつきにくいのが通例です。優良顧客(継続・紹介・単価アップが見込める)を増やすために、最初から基準を決めておきます。

  • 支払いの確実さ:前金/分割/検収条件が明確、未払いリスクが低い。
  • 適合度(ICP):業種・規模・課題が自社強みと一致、再現性がある。
  • 将来価値:継続発注/クロスセル/紹介が期待できる。
  • 運用負荷:意思決定が速い、修正回数の上限合意、窓口が一本化。

この基準に合わなければ、信頼できる他社を紹介するのも立派な戦略です。短期の売上より、"売上の質"を優先しましょう。

仕事(案件)を選ぶルール──値下げより"枠組み"で守る

値引き交渉に毎回応じる代わりに、枠組み(ルール)で利益を守ります。

  • スコープ定義:納品物・回数・対応外を明文化。変更は有償の変更依頼へ。
  • ミニマム:最低受託金額や月間最低料金を設定(EHRの下限を割らないため)。
  • 支払い条件:着手金(例:50%)+中間金/検収金。遅延利息や停止条項も契約に。
  • キャンセル/中断:中断時の清算ルール(実費+進捗率)とキルフィーを明記。
  • 赤信号:度重なる即日対応要求、指示の二転三転、根拠なき大幅値引き要求はお断り。

これらは"強気"ではなく、品質と納期を守るための仕組みです。最初に合意できない相手は、後でもめる確率が高いのが現実です。

LTV前提で投資判断──広告や販促は"回収設計"がすべて

「今回の売上だけで採算が合うか」ではなく、「◯ヶ月で何回の再購入が見込めるか」「紹介や単価アップは何%か」で許容獲得単価(CPA)を決めます。初回は薄利でも、再来・アップセル・紹介が回るなら総利益は伸びます。

許容CPAの考え方(例)

許容CPA ≈ LTV(粗利ベース) − 維持コスト − 既存客へのカニバリ損

広告費や値引きの"上限"を感覚ではなく数字で決めたい方は、こちらも参考にどうぞ。

【保存版】LTVの計算方法と広告費の予算の決め方|CPA・回収期間まで一発でわかる 【保存版】LTVの計算方法と広告費の予算の決め方|CPA・回収期間まで一発でわかる

割引の使い方:やって良い値下げ/やってはいけない値下げ

"安ければ喜ばれる"は半分正解、半分不正解。値下げは行動を変えるためのスイッチとしてだけ使います。

  • OK:前払い、契約期間の長さ、閑散期、ボリューム、紹介経由、セット購入などコストが下がる条件と交換。
  • NG:「お付き合い」「前例」「可哀想だから」など根拠のない恒常値下げ。将来の値上げが困難に。

セール後は、価格に敏感な"プロモ狙い客"と、価値で選ぶ"優良客候補"を分け、後者にだけ手厚くフォローを重ねましょう。

まとめ:売上の"量"より"質"を上げる

利益を残す最短ルートは、値下げでも残業でもありません。顧客を選ぶ・仕事を選ぶ・価格を守るの3点です。EHRの下限を決め、ICPに合わない案件は丁寧に断り、割引は条件付きに。LTVで投資判断を行えば、忙しいのに儲からないループから抜け出せます。

「誰の、どんな課題を、どんな条件で引き受けるか」。この宣言を社内外に共有するところから、利益体質は始まります。

(※本ページはプロモーションが含まれています。)

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